全国商工団体連合会(全商連)も加わる不公平な税制をただす会は11月4日、参院議員会館で新政権に望む税制の懇談会を開催。30人が参加し、22人が動画を同時視聴。共同代表の湖東京至、菅隆徳、浦野広明の各税理士が報告しました。
湖東税理士は「消費税のインボイス制度は、事業者の免税制度を事実上崩壊させるもの」と指摘。5%への引き下げとインボイス条文の削除を訴えました。
菅税理士は、英・米の両国が法人税増税に踏み切ったことを「コロナ対策の財源を、大企業と富裕層に求める世界の流れ」と解説。「2019年度の法人税を累進税率にすれば、税収は約19兆円増え、消費税を減税しても社会保障の財源はある」と強調しました。
浦野税理士は、税における憲法14条(平等原則)の考え方に加え、13条(個人の尊厳・幸福追求権)や25条(生存権)などを示し、「国税や地方税、目的税の社会保険料は応能負担にしなければならない。法人税と所得税、住民税を総合累進課税にすれば46兆1559億円の財源が生まれ、21年度の消費税収20兆2840億円が無くてもやっていける」と述べました。
意見交換では「OECD加盟国など136の国と地域が、法人税の最低税率15%で合意したことは不十分だが、大企業の課税逃れを許さない歴史的な動きだ」「総選挙でインボイス制度への関心が高まり、消費税減税を訴えた党の比例票は、自民と公明より250万票多かった」などの発言が続きました。
大門実紀史参院議員(共産)は「総選挙では、私が最初に国会で質問した『所得1億円の壁』を訴えると反応が良かった。参院選では不公平税制是正をさらに訴えたい」と述べました。