「点検予約」酒提供認めよ 東商連 宣言解除受け要請|全国商工新聞

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都に要請する東商連の役員
都の「徹底点検済証」。点検まで3週間かかると言われることもあり、改善を要請しました(画像一部加工)

 東京都は9月28日、緊急事態宣言が解除される1日から、飲食店での酒の提供は感染対策の徹底の認証を受けた店に限って午後8時まで可能とし、営業時間も午後9時までに緩和すると発表。都の担当者が来店して点検すると発行される「徹底点検済証」を提示していない飲食店は、酒の提供をすると協力金の対象外になるため、都内の飲食店は大混乱し、民主商工会(民商)会員からも問い合わせが殺到しました。
 これを受けて、東京商工団体連合会(東商連)は9月28日、都に「点検の予約をした飲食店には酒の提供を認めよ」と緊急に要請しました。
 都から、感染対策を担当する総務部総合防災部の職員が応対。飲食店の混乱を受け「実態を聞きながら対応したい」と応じました。
 交渉に参加した、居酒屋を営む豊島文京民商の会員は「点検の職員が9月に来たようだが、休業中で留守にしていたので対応できなかった。この間、申請の電話をしたら7分も待たされた揚げ句、点検に来るまで3週間かかると言われた。お酒が出せなければ休業するしかない」と怒ります。
 同民商の近藤恵美事務局員は「徹底点検済証は、今まで必須の添付資料ではなかった。急に必要と言われても、都の職員がすぐ来てくれるわけじゃない」。同じく熊谷雅敏事務局長も「いま混乱しているのは、これまで都の呼び掛けに応え、感染対策に努力してきた人たち。会員から『せっかくお酒が出せると思ったのに…』と嘆きの声が寄せられている。申請した人には特例で酒の提供を認め、協力金の対象にしてもらいたい」と強く訴えました。
 担当課長は「点検が速やかに行われるよう、人員を増やして対応したい」と応じました。

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