迅速な支給最優先に 群馬県連 懇談で県が表明|全国商工新聞

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群馬県産業経済部との懇談に先立ちあいさつする県連の萩原誠会長

 群馬県商工団体連合会(県連)は6月23日、コロナ禍での小規模事業者の現状と、産業振興施策などについて群馬県と意見交換を行いました。8人が参加し、日本共産党の伊藤裕司県議が同席、産業経済部の鬼形尚道部長らが応対しました。
 県連の萩原誠会長=電子機器製造=は「地域で商売することは社会貢献になるという思いで頑張っているが、コロナ禍で商売を続けられるかどうかの瀬戸際に立たされている」と話し、「民商には毎日のように、さまざまな相談が寄せられている。『誰一人取り残さない』と苦難に寄り添い、県小規模企業振興条例に基づき指定された『小規模企業支援団体』としての役割を果たしている」と、この間の奮闘を紹介。
 鬼形部長は、「県独自の新型コロナの警戒度を4から3に下げ、時短営業や外出自粛要請を解除した。しかし、まだ油断はできない。事業者の皆さんにはいろんな制約をお願いしたが、これから取り戻していきたい」と応じ、「県として足元の経済対策にしっかり取り組む」と述べました。
 奈良民男副会長=製缶溶接=は「コロナ禍で止まっていた仕事の計画が動き出しているが、大企業の都合に振り回されているのが実態」と発言。「材料が高騰し、キロ単価90円だった鉄板が、5月には130円に上がった」と窮状を訴えました。その上で、「大手が先に部材を買い占め、品薄になったことで値段も上がっている」と指摘。「木材を含め、材料がなくて物が作れない状況に陥ることが危惧され、県として調査し、対応を考えてもらいたい」と要請しました。
 渋川北群馬民商の生方大輔事務局長は、県が作成した国・県の月次支援金チラシについて「飲食関連業種だけが対象に見えるが、条件によっては建設業でもなり得る。国の月次支援金の対象にならない、減収率30~50%未満の人の事前確認を簡略化してほしい」と、重ねて訴えました。
 鬼形部長は、「原材料の値上げの状況を国に伝え、改善を要請したい。ウッドショックについては県土整備部とも情報を共有し、対策を考える」と回答。支援金の事前確認については、「国の制度とスキームは同じだが、柔軟に対応したい。早く支給することを最優先に考える。小規模事業者に事業継続してもらうのが県の立場であり、展望を持っていただく環境をつくるのが県の役割」との姿勢を示しました。

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