渋川北群馬民主商工会(民商)は4月1日、一時援金説明会を開き、6人が参加。制度の概略と対象者を、商工新聞や国の資料を使って確認し、渋川市の「事業継続強化計画策定助成金」(強化計画策定助成金)の申請方法も併せて学習しました。その後、狩野哲夫会長=鉄工=が一時支援金30万円を獲得するなど、早速、説明会の効果が出ています。
説明会の冒頭、狩野会長は「使える制度は何でも使って生き延びよう。一時支援金の該当になる方はぜひ、申請しましょう」とあいさつ。松澤俊夫経営対策部長=整体・エステ=は、「事業性融資を受けていれば、事前確認は、その金融機関で簡単にできる。事業内容欄に細かく商売の状況を記入した方がいい」などと助言しました。
こけし製造のFさんは「コロナ融資を受けている銀行に事前確認を依頼する。大変かと思っていたが、宣誓・同意書があれば大丈夫そうだし、電子申請も持続化給付金とほぼ変わらないということが分かって良かった」と申請に前向きな発言。
他にも「売り上げ50%減ではないため、対象にならないが、知り合いに声を掛けて、仲間増やしにつなげたい」と感想が寄せられました。
その後、強化計画策定助成金について、狩野会長と松澤経対部長が、実際に提出した資料を用いて解説。「2020年10月から始まった助成金。『自然災害などへの対応力向上を目的とした、事業継続力強化計画を策定し、経済産業大臣に認定を受ける』と、申請条件の敷居が高く、申請者も少ないからこそチャンス。ぜひ申請を」と呼び掛けました。
また、松澤さんが国の事業再構築促進事業に触れ、「創作こけしの技術を活用して、補助金を使った新たなチャレンジができないか」などとFさんと意見交換。「そのアイデア、面白い」など商売の話に花を咲かせました。
宣言地域との取引で 支援金30万円を獲得
渋川北群馬民商会長 狩野 哲夫さん=鉄工
「説明会に参加するまで、建設業は一時支援金の対象外だと思っていた」―。渋川北群馬民商の狩野会長は、民商での学習を生かし、4月2日に一時支援金を申請。6日後の8日に30万円が入金されました。また、事前確認の間口を広げようと、地域の金融機関と交渉を重ねています。
説明会で、緊急事態宣言地域の業者と継続した取引があり、コロナ禍で途切れていたことを思い出した狩野さん。2日に融資を受けている「ぐんまみらい信用組合」に電話し、必要書類を準備。その日のうちに事前確認を済ませ、民商で申請手続きをしました。3日に不備通知が届きましたが、確定申告書の収受日付印が見えるよう、読み取り濃度を上げて、すぐ再申請すると、8日に入金されました。
狩野さんは自身の経験を語りながら、「一時支援金の申請対象となり得る会員は、ぜひ申請の検討を」と呼び掛けます。
一方で、登録確認機関で事業性融資取引がないことや、組合員でないことを理由に、事前確認を断られるケースがあることを問題視。15日に、生方大輔事務局長と共に、「ぐんまみらい信用組合」と「利根郡信用金庫」に対し、事業性融資がなくても事前確認をするよう交渉しました。