コロナ禍の税を考える 不公平な税制をただす会 ウェブを交え懇談|全国商工新聞

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デジタル化の問題や消費税減税の財源問題を学んだ不公平な税制をただす会の懇談会

 「不公平な税制をただす会」は2月4日、国会議員会館で懇談会を開きました。この時期に毎年、開いているもので、今年のテーマは、コロナ禍で問われる消費税減税と富裕層・大企業の税負担のあり方について。ウェブでも配信されました。
 立正大学の浦野広明客員教授(税理士)はデジタル庁の問題点を報告。「国民が要求する消費税減税に背を向ける一方で、デジタル化を促進させるため、投資減税や研究開発減税などを拡充し、さらに大企業を優遇しようとしている。デジタル化は各省庁の関連組織を一元化し、国民監視機能を持たせるため」と狙いを明らかにしました。
 消費税減税の財源問題について報告したのは、菅隆徳税理士。「コロナ禍が直撃し、大企業の利益は落ち込んでいるものの、内部留保が増え続けているのは人件費を抑制し、法人税が減税されるから。法人税の大企業優遇税制を廃止して累進課税を導入し、所得税や相続税の累進課税を強化すれば、41兆円を超える財源が生まれる」ことを解明しました。
 湖東京至税理士(元静岡大学教授)は「消費税は社会保障のために必要な財源なのか」と問題提起。「消費税は法人税や所得税減税のために使われ、社会保障費は国債で賄われてきた。国際的に見ても、日本の社会保険料は公費と企業負担が低く、労働者の負担が重い。大企業への輸出還付金があり、弱肉強食の不公平な消費税は、社会保障財源にふさわしくない」と強調しました。

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