全国商工団体連合会(全商連)の太田義郎会長、岡崎民人事務局長らは10月22日、内閣府を訪れ、菅義偉首相宛ての「新型コロナ対策の抜本的強化を求める緊急要望」を提出。その後、衆院第二議員会館内で、日本共産党国会議員団・経済産業部会の部会長を務める笠井亮衆院議員と、岩渕友参院議員に臨時国会開会を前にコロナ危機対策の強化について要望し、意見を交換しました。
国の持続化給付金や家賃支援給付金が、実態を見ない機械的な審査で給付が遅れている上に、的外れの「Go To キャンペーン」で、むしろ不公正が広がっていることなどを踏まえ、「緊急要望」では、①直接支援の抜本的強化②支援されるべき事業者・フリーランスを一人も取り残さないようにすること③徹底した資金繰り支援④雇用調整助成金の特例延長⑤税金等の猶予措置延長⑥独自の中小業者支援策を行う自治体への支援強化⑦税金の集め方、使い道のコロナ危機打開優先への転換―の7項目を求めています。
「臨時国会で全力」 共産党議員団が表明
日本共産党との懇談で、太田会長は「年末までもつかどうか悲鳴が上がっている。資金があれば頑張ろうという人も増える。希望を持てるようなメッセージを出すことが求められる」と継続的支援を求めました。
岡崎事務局長は、全商連付属・中小商工業研究所が行った2020年下期営業動向調査や、全商連の全自治体アンケート調査を紹介し、休業補償は32%、固定費補助は42%、観光・飲食業への補助は7割を超える自治体が実施していると報告。実態に応じた柔軟な支援を進める上でも自治体への交付金の拡充などを強調しました。
笠井氏は、「外注先が何社になっているのかさえ分からない」など明らかになった持続化給付金のずさんな業務委託などの問題も指摘し、「臨時国会で、事業と雇用の存続へ支援を届け切ること。実態を見て柔軟にやりきるよう求めていきたい」と表明。岩渕氏は「年末に向け、給付金の支給遅れは、これ以上許されない。全力を挙げる」と述べました。