京都府商工団体連合会(京商連)や全京都企業組合連合会(全企連)など6団体で結成する「コロナ経済被害から経営と暮らしを守る中小企業連絡会」は10月17日、京都市内で京都経済再生ウェブシンポジウム「コロナ禍の中小企業経営と政治の在り方」を開催し、47人が参加しました。
3人の中小業者がパネリストを務め、経営の実情と政府の経済対策について発言しました。
国際ツーリストビューロー理事長の富田秀信さんは「経営の現状は売り上げ5割減どころではない。8割5分減だ。『GO TO トラベル』事業は、大手旅行業者や富裕層を優遇するもの。旅行業者への直接支援を」と告発。西陣織帯地加工業者の松野保一さんは「業界の高齢化、後継者の不在、道具の不足など課題が多い中での新型コロナ。メーカーからの受注が減っても、売り上げ半減まではいかず持続化給付金も申請できません。このままでは、西陣織はつぶれてしまう」と訴え。クラブメトロ代表の山本ニックさんは「雇用調整助成金や家賃支援給付金を活用しているが、来年の見通しが立たない。消費税が一番苦しい。5%か3%に引き下げ、利益を出している大企業から税金を取ってほしい」と話しました。
「つぶさない」対策
日本共産党の大門実紀史参院議員が、持続化給付金制度を創設し、350万件、4兆円以上に活用が広がっていることを報告。「コロナ禍はいつか必ず収束する。今、営業を頑張っている人たちを『路頭に迷わせない』『つぶさない』。このことが最大の経済対策だ」と力説。「現場でのたたかいがあってこそ、国会議員と結んだ力で困難を突破できる。中小業者の皆さんの奮闘を期待します」と激励しました。
会場からは、「商店街訪問に取り組み、300件以上の対話をし、その声を副知事に伝えた」(京都府職員労働組合)、「新規開業で持続化給付金の申請をしたが、開業届が期日に遅れており『不備』に。中京民商の激励と粘り強い申請で9月に給付された」(清水焼絵付け業者)などの発言がありました。
京商連の久保田憲一会長が閉会あいさつ。「飲食業者は忘年会シーズンまで頑張りたいが、先が見えない切羽詰まった状況に置かれている。みんなの力を合わせ、総選挙で政権を変えて希望をつなげ、何としても商売を続けよう」と呼び掛けました。
このシンポジウムの模様は、京商連ホームページからユーチューブで視聴できます。