岩手・胆江民主商工会(民商)は7月22日、コロナ禍に苦しむ中小業者の実態を行政に伝え、改善を求めようと、奥州市の小沢昌記市長に「新型コロナウイルス感染症対策に対する申し入れ書(第2次)」を提出し、懇談しました。市長との懇談は、コロナ流行以後、4月に続いて2回目で、千葉敦会長ら7人が参加しました。
「売上減少が前年度比で50%未満で、持続化給付金などの対象から外れた事業者に対して、直接支援の制度を創設すること」「新型コロナに、り患した国保加入者への傷病手当の給付対象に、自営業者およびその家族を加える」「新型コロナ被害による国保税の減免申請について柔軟に対応する」-など、9項目を要望しました。
6月に入会したばかりの露天商の会員が「市長にお願いしたいことがたくさんある」と会外の同業者を誘って一緒に参加し、「春から全てのイベントやお祭りが中止になり、秋まで収入ゼロが続く。その後の再開の展望もなく、今年いっぱい仕事がないかと思うとつらい」と思いを吐露。他市と比べ、奥州市の支援制度が遅れていると指摘しました。市長も「配慮が足りなかった面はあるかもしれない。指摘された内容については調べて対応したい」と語りました。
一方で、国保制度の充実や減免申請への柔軟な対応を求めた点について、市長は「国保も県の管理となったので、奥州市だけ突出するわけにはいかない」など市の責任をあいまいにし、県へ丸投げしているような態度を続けました。
千葉会長は「国保が県の所管になったとはいえ、窓口である自治体でもできることはたくさんある」とし、「他の問題でも集約し、9月議会へ向け、奥州市へ3回目の申し入れをしたい」と決意を語っていました。