「収支内訳書などで可」 中企庁回答
持続化給付金の申請をめぐって「確定申告書に収入金額を書いてないときは、どうすればいいの?」などの質問が各地から寄せられています。こうした問題を踏まえ、日本共産党の笠井亮、清水忠史両衆院議員は5月25日、持続化給付金の申請受け付けを柔軟に行い、速やかな支給に努めるよう中小企業庁官房総務課にあらためて要請しました。
申請受付の柔軟な対応について、担当者は「『申請フォーム』の『必須』欄を埋めてもらえれば申請を受理している。『収支内訳書』が添付書類に追加されたが、表面と裏面、もしくは表面だけの添付でもよい(『必須』ではないので添付しなくても申請は可能)。現場で判断する1000人以上の担当者への指示が遅れているかもしれないが、確定申告書第一表に収入金額が未記載の場合、青色申告は決算書、白色申告は収支内訳書で対応する。それらの添付だけでOKとはならないが、収入金額が間違いないと判断すれば支給している。すでに収支内訳書を添付した申請者に給付されているケースが出ているはず。現段階で不支給を決定し、審査しないとした事例はない」と回答しました。
また、申請の修正指示について「機械的な返答をしないようにしている。修正を求める場合は丁寧に、何が不足しているか、どうしてほしいか分かるように返信するようにしている。(修正・資料の追加などに応じた申請が届いているか分からないという声に対して)申請者用の『マイページ』が赤枠になっている場合は申請を受理し、審査中であることを表している」と答えました。
サポートセンターについては「給付判断の担当者を1・5倍から2倍まで増やしたい。コールセンターの人員もサポートセンターの設置箇所もさらに増やす。確定申告書第一表に収入金額の記載がないことで、申請を受け付けないことがあれば、中企庁を通じて対応を正す」と話しました。
全商連 留意点を通知 速やかな給付に全力
各地の民主商工会(民商)では「収入金額を記載していない確定申告書第一表」と「収支内訳書」を添付することで、給付金支給が実現し始めています。
全国商工団体連合会(全商連)は道理ある要求を掲げ、柔軟な審査と給付を求める運動の成果に確信を持つこと、併せて持続化給付金の申請と自主申告運動・税金闘争は切り離して対応する必要があるとして留意点を全県連に連絡文書で示しました。
民商・全商連は税金闘争の中で、確定申告書に収入金額を書かなくても税務署に受理させてきました。国税庁も記載事項の一部を欠いた確定申告書であっても申告書に該当するとの見解を示しています(所得税基本通達)。
こうした運動の正当性、民商・全商連が築いてきた税金闘争の到達点を絶対に譲らない立場を堅持しつつ、持続化給付金は一刻も早い支給を必要とする場合もあることから、申請の際に「収支内訳書」を添付することは、「給付金実現を優先する柔軟な対応の一環」としています。
持続化給付金の審査で必要なのは「収入金額(売上高)」です。「確定申告書第一表に代替する書類が確認されれば給付を認めることはあり得る」とした梶山弘志経産相答弁(5月13日)のとおり、売上高を証明する資料が添付されれば、審査し判断すべきです。
引き続き、持続化給付金の申請や審査、支給などあらゆる対応の改善を求めることにしています。