新型コロナウイルス感染症の影響により中小企業、小規模事業者の経営に支障が生じる可能性を踏まえ、経済産業省は2月14日、特別相談窓口を設置するように日本政策金融公庫(政策公庫)に要請を出しました。
政策公庫ではセーフティネット貸付の要件を緩和し、支援対象を今後影響が懸念される業者にまで拡大すると発表。信用保証協会でも従来のセーフティネット保証5号の不況指定152業種にとらわれない認定がされると思われます。
多くの自治体では、すでに新型コロナウイルスの影響を受けている業者に対して独自の融資を活用することをホームページで公開しています。新たな融資を受けるだけでなく借入条件変更も積極的に支援する体制が敷かれてくると予想されます。融資を受けることだけでなく、場合によっては現在借りている返済額を圧縮(リスケ)することを検討しましょう。
返済額圧縮には、合理的な経営改善計画を金融機関に提出することが必要です。場合によっては金融機関に相談して一緒に作成してもらうことです。
自治体によっては、セーフティネット保証の要件に当てはまると、金利や、信用保証協会の保証料の半額、あるいはそれ以上の補助をしています。独自の不況対策低利融資などを実施しているところもあります。市区町村の金融課などの窓口で相談してみてください。
一例ですが、東京都北区では、不況対策資金で、売上前年3カ月間比較、あるいは前年比較で減少している業者に1年目金利0%、2年目以降実質金利0.4%以内、保証料も半額補助します。練馬区でも金利1.8%補助、実質金利0.2%。保証料を半分程度補助します。
新型コロナウイルス対策支援を有効に活用し、経営の自己点検もして難局を乗り切りましょう。
借入条件変更
返済額の圧縮を図る手続きのこと。リスケともいう。金融機関に対する返済が困難になった場合、合理的な経営改善計画などを提出し、毎月の返済額を減らし、従前の元本の返済を猶予してもらう仕組み。