来年10月 消費税10%「反対」6割|全国商工新聞

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東京都板橋区の商店街 経済、暮らし大変に

 安倍政権は「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針2018)に2019年10月からの消費税10%引き上げを明記しました。併せて複数税率やインボイス(適格請求書)制度を導入しようとしています。本紙が東京都板橋区内で行った「消費税と安倍政権に関するアンケート調査」(6月22日、103人が回答)では、10%への引き上げに約6割が「反対」と回答。インボイス制度を「知らない」「中身が分からない」は8割を超えました。制度の内容と問題点を知らせないまま増税を強行していいのかが問われています。

インボイス制度 8割「内容知らない」

103人が回答

アンケート調査では対話も弾みました

 アンケート調査を行ったのは、板橋区内の仲宿、遊座大山、大山ハッピーロードの三つの商店街。いずれも発足から60年以上の歴史があります。行動には板橋民主商工会(民商)も参加しました。
 2019年10月からの税率引き上げについて「賛成」はわずか12.6%、「反対」は59.2%、「どちらともいえない」は28.2%。「反対」の理由で一番多かったのは「売り上げ減少」が32.6%で、「景気の後退」22.2%、「転嫁できない」14.8%、「低所得者ほど負担が重い」14.8%、「納税できない」6.7%と続きます。

買い物客でにぎわう仲宿商店街

「賛成」の理由は「社会保障の財源のため」が35.3%と一番多く、「国の借金返済」17.6%、「決まったことだから」23.5%。2年前の調査(横浜市・六角橋商店街)では「賛成」する理由は「社会保障の財源のため」は53.3%を占めていましたが、その時から今回は20ポイントも減少しています。これは「社会保障を充実させるために消費税を増税する」と言いながら医療や年金、介護など社会保障を次々と改悪する安倍政権の実態が明らかになってきたことの表れともいえます。

実務負担は大変

 飲食料品や新聞購読料などの消費税率を8%に据え置き、複数税率になることについて「知っている」は56.3%、「知らない」と答えたのは43.7%。「知っている」と答えた人のうち、「商売に影響がありますか?」の問い掛けに「ある」と答えたのは44.8%を占めました。中には複数税率に対応するレジをすでに導入していた飲食店も。店主は「店内で食べれば10%、持ち帰りは8%になって実務が大変になる。誰が考えたのか」と怒りをぶつけていました。
 インボイス制度の導入については「知っている」7.8%、「だいたい知っている」7.8%に対して「聞いたことがあるが、中身が分からない」14.5%、「知らない」69.9%となり、インボイス制度の内容を知らない事業者は8割を超えました。
 安倍政権については「支持する」は24.3%に過ぎず、「支持しない」が59.2%を占めました。
 「支持しない」理由の一番は「首相が信頼できない」43.0%、「政策が期待できない」31.6%、「自民党中心だから」16.5%の順。


モリカケに怒り

 「森友学園・加計学園問題について政府の説明に納得していますか?」の問い掛けには「納得している」はわずか9.7%、「納得できない」は82.5%に達しました。
 「政治に言いたいこと」では「うそつきだ」という声が多数聞かれ、「モリ・カケ疑惑」でうそをつき通そうとする安倍首相への批判が集中しました。一方で、「何を言っても無駄」「あきらめている」など政治への不信が広がっている状況も明らかに。さらに消費税については「消費税をもらっていないので、値上げが必要になる」「一昨日から消費税をもらい始めた。常連客も多いのでつらい」などの声が聞かれ、増税中止が切実な要求であることがあらためて浮き彫りになりました。

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