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  トップページ > 税金のページ > 確定申告(自主計算) > 全国商工新聞 第3055号1月21日付
 
相談は民商へ
 
税金 確定申告(自主計算)
 

力になります!民商の自主計算

 今年は「改正」国税通則法の施行後(1月から)、初めての確定申告となります。2014年1月からは年間所得300万円未満の白色申告者にも記帳・帳簿の保存義務が課せられます。民主商工会(民商)の自主記帳・自主計算活動は、確定申告はもとより、経営改善や税務調査をはね返す上で大きな力を発揮しています。

帳簿に自信 権利主張し申告是認=岡山

 「自主記帳・自主計算を力に納税者の権利を主張できた」―。岡山民商の小金沢賢治さん=電気製品取り付け=は昨年11月26日、税務調査で是認(本人の申告を認める)をかちとりました。「仲間の支援が心強かった」と喜んでいます。
 昨年8月6日、小金沢さんが留守中の自宅兼事務所に、瀬戸税務署員が事前通知をせずに訪ね、連絡票を入れていきました。
 小金沢さんは、すぐに民商事務所で役員らと打ち合せ。個人の白色申告の小金沢さんは、伝票類をきちんと保存。帳簿もしっかりと行い、申告内容を説明できる状態であると確認し、納税者の権利を堂々と主張しようと決めました。
 9月6日の1回目の税務調査で、赤磐支部の役員と事務局員が立ち会い、事前通知が無かったことなどをただしましたが、署員は「第三者は家の外に出てください」と立ち会いを拒否しました。
 9月19日、民商役員らと一緒に税務署と交渉し、「税務運営方針」を守るよう厳しく求め、総務課長は「(署員に)不適切な発言があったとすればおわびします」と述べました。交渉をきっかけに、その後の税務調査を優位に進めることができました。
 忙しい小金沢さんは日時を指定し、時間を1時間に限定させ、民商の仲間が立ち会いました。署員に調査項目について一つずつ説明を求め、該当する帳簿書類を提示しました。
 その結果、署員は伝票や帳簿が適正に処理されていると認め、8回目の調査で「終了します」と告げました。
 小金沢さんは「民商の仲間の支援で調査を無事終了できた。民商に入っていて本当に良かった」と話しています。
 調査期間中の10月10日には民商役員が、小金沢さんを「励ます会」を開き、税務調査を乗り越えた経験談や自主記帳の重要性を語ってきました。小金沢さんが納税者の権利を守るためにたたかう決意を固めたことが、是認をかちとった力となりました。

楽しく集計 領収書整理し、計算ノート活用=福島

 福島・福島民商婦人部は自主記帳・自主計算学習会を開き、確定申告の準備を進めています。記帳に不安を覚える婦人部員も気軽に参加。「1日分の領収書をA4の用紙に貼り付けて月ごとにまとめれば、使い勝手がいいよ」「民商の自主計算ノートに毎日、売り上げや仕入れなどを記入し、決算や確定申告もできる。原発事故の損害賠償を請求し、実現してきた」など、自主記帳の方法や大切さをアドバイスしています。
 全商連の「自主計算パンフ」で、記帳の意義、納税者の権利を学び合っています。
 婦人部長の阿部綾子さん=賃貸=は「震災以降も要求運動を進め、婦人部を倍加させた。もっと仲間を増やし民商を元気にしたい」と張り切っています。

福島民商婦人部の自主記帳・自主計算3つの魅力


東淀川民商で自主記帳を学ぶ村下英二さんと妻の加代子さん、息子の怜音君

収益アップ パソコン記帳を力に=大阪・東淀川

 大阪市内で「もみの木整骨院」を経営する村下英二さんは、初めての確定申告を目前に控えた2012年1月、東淀川民商に入会しました。
 11年7月、それまで勤めていた整骨院から独立開業。「施術や経営は長年の経験から自信がありましたが、目前に迫った確定申告に不安を抱えていました」と振り返ります。
 民商への入会は、受け付けを担当する従業員から、「うちのお父ちゃんは民商で勉強して確定申告をしているから、民商に入ったらいいですよ」と勧められました。
 入会後、村下さんと妻・加代子さんの2人は、民商事務所を何度も訪れ、請求書や領収書を整理し、記帳に不備が無いかなどを一つひとつ確認していきました。自主記帳・自主計算の大切さと納税者の権利を学び、初めての確定申告(個人の白色申告)を終えることができました。
 今期は、民商が毎月開催している「パソコン記帳学習会」に夫婦で参加し、会計ソフトを活用した自主記帳に挑戦しています。「帳面を作成することで、売り上げや経費の内容がよく分かり、経営向上に役立っています」と自信をのぞかせます。売り上げは右肩上がり、従業員を増やすほどです。
 最近は、最新治療器具「プロテクノEXE」を導入しました。プロテクノEXEは、神経痛などの痛みを緩和するだけでなく、肌を活性化させる作用もあります。小顔効果もあることから、女性客に人気。顧客の増加につながっています。
 村下さんは「パソコンで記帳をしているので、今年の確定申告はすぐにでもできそうです。民商に入っていれば、困ったこともすぐに解決します。自主記帳・自主計算は大事です。民商で学んでよく分かりました」と笑顔で語りました。

税調に対応 過大納税認めさせ還付=岩手・一関

 岩手・一関民主商工会(民商)の佐々木章さん=石材=は先ごろ、税務調査で納税者の権利を主張し、過大な納税額の事実を認めさせ、約11万円の所得税の還付をかちとりました。佐々木さんは「役員の励ましで税務署には負けないという気持ちになれた。民商は心強い」と喜んでいます。

 事前通知なしに
 昨年8月上旬、一関税務署員が佐々木さん宅を事前通知をせずに突然現れ、調査を執拗に迫りました。署員の強引な態度に不安を覚えた佐々木さんは民商の仲間と、税務署に「抜き打ち調査は許せない」と抗議。9月上旬以降に調査を行うことで合意しました。
 しかし署員が合意を破り、8月20日に佐々木さん宅に連絡をせずに訪れたため、税務署に納税者の主張に耳を傾けて調査を進めるよう申し入れました。
 個人の青色申告をしている佐々木さんは税務調査対策として、役員らと納税者の権利を学び、帳簿の見直しを行いました。売り上げを実際より多く計上している年があったため、税金の還付を主張することにしました。
 1回目の9月5日の調査で佐々木さんは帳簿書類を提示。署員は調査を行える状況にもかかわらず、「(立ち会い人がいるため)調査はできない」と帰りました。佐々木さんは「10月4日に調査を受ける」と税務署にすぐに電話を入れました。

 反面調査に抗議
 調査日が間近に迫ったころ、複数の取引先から「税務署が佐々木さんとの取引履歴の開示を求めている」と連絡が入りました。佐々木さんは調査に協力する意思を示しているのに、署員が取引先に反面調査をしたことに怒りを覚えました。
 事態を重くみた民商の小野寺喜久雄会長、藤野秋男、菊池郁朗の両副会長は、税務署に「反面調査は佐々木さんに不利益を及ぼす。『税務運営方針を順守する』との財務大臣の国会答弁を無視するのか」と追及。総務課長が「税務運営方針は守る」と述べたものの、「調査前でも(反面調査は)できる」と回答したことから、小野寺会長らは重ねて抗議しました。
 5回に及んだ調査で佐々木さんは帳簿書類を提示し毅然と対応。平成23年分の所得税が6万8500円(延滞税含む)の追徴税額にとどまる一方、平成21、22年分で売り上げを過大に計上していた事実を認めさせ、追徴税額を4万3400円上回る還付となりました。
 藤野副会長(税対部長)は「仲間と団結し学習と交渉を重ねたことで、佐々木さんは納得できる結果を得られた」と話しています。
 佐々木さんは「自主記帳・自主計算を身に付け、納税者の権利を学び、調査に対応できた」と語っています。

全国商工新聞(2013年1月21日付)
 
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