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  トップページ > 税金のページ > 確定申告(自主計算) > 全国商工新聞 第3053号1月7日付
 
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税金 確定申告(自主計算)
 

税務調査で増額ゼロ 帳簿内容を認定 自主計算に力=滋賀・湖東

 今年から「改正」国税通則法に伴う税務調査が始まり、2014年1月からはすべての白色申告者に記帳・帳簿の保存義務が課せられ、これまで以上に自主記帳・自主計算が大切になっています。確定申告期を控え、滋賀県内の民主商工会(民商)では集計表「6枚つづり」(B4判の6枚シート)を活用し、自主記帳・自主計算活動を進め、税務調査の解決や融資獲得に役立てています。

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税務調査で是認をかちとった
小川さん

 滋賀・湖東民商の小川雅久副会長=建築=は昨年11月下旬、税務調査で是認(本人の申告を認める)をかちとりました。個人の白色申告をしている小川さんは「自主記帳・自主計算をしているので、税務署員には権利をしっかりと主張できた」と喜んでいます。
 昨年8月下旬、近江八幡税務署員が小川さんの自宅を事前通知をせずに突然現れ、「平成21年から3年分の消費税と所得税の調査に来た」と調査理由を抽象的に述べました。小川さんは、調査の選定理由について「具体的に明らかにせよ」と求めました。さらに「税務調査は、納税者の理解と協力を得て行う」と定めている税務運営方針を守るよう訴えました。
 税務署員は「消費税の申告をしていないが、税務署にある資料では2010年の半年間の売り上げが、600万円を超えている。消費税の課税業者の可能性がある」と、調査の選定理由を具体的に明らかにしました。
 小川さんは、日ごろから「6枚つづり」で売り上げなどを記帳し、経営内容を把握しています。10年の売上高が1000万円未満であることから、「私は消費税の免税業者だ。課税業者の届け出をしていないし、もちろん消費税の申告もしていない」と主張しました。

仲間が立ち会い
 11月中旬の調査は湖東町支部の3人の仲間が立ち会う下で、帳簿書類を提示。消費税の課税事業者ではないことを確認させました。ところが今度は所得税の調査を迫ってきました。
 小川さんは「調査を進める具体的理由がなくなったのだから、これ以上、踏み込むべきではない。日本共産党議員の国会質問で、財務大臣は『税務署に税務運営方針を順守させる』と言っているではないか」と毅然と対応しました。
 その結果、署員は後日電話で「調査を終了します」と伝えてきました。
 小川さんは「自主記帳・自主計算と納税者の権利を身に付けられる民商の魅力を語り、どんどん仲間を増やしたい」と語っています。


「自分でせなアカン」 部長講師に学習会=滋賀・長浜民商
 滋賀・長浜民商青年部は、確定申告に備えるために、記帳学習会を開催しています。昨年、新規開業で新たに入会した業者青年たちを交えて、自主記帳・自主計算活動に力を入れています。
 記帳学習会で講師役の寺畑勇一部長=建築板金=は、県内の民商で広く使われている「6枚つづり」の活用法を解説。自主記帳で重要な請求書や領収書の保存方法や、経費になる支出も詳しく説明しています。
 昨年6月に開業した業者青年が「領収書を母親に渡して記帳してもらっている」と話すと、寺畑部長は「自分で記帳しないとアカンで。僕はきちんと帳面を付けて申告し、開業資金を獲得できた。頑張ってつけた方がいいで」と体験(下に手記)を交えて部員を励ましています。
 税務調査の「事前通知チェック表」も使いながら「改正」国税通則法の内容と納税者の権利も学んでいます。「6枚つづり」は売り上げや仕入れ、外注費、経費などを月ごとにまとめることができ、経営分析に役立ちます。6枚目が収支計算表で、1年間の商売の数字を一目瞭然に見ることができます。業種の違いによって「自分流」にアレンジできるため好評です。毎日の記帳に対応できるバージョンもあります。

滋賀県連・民商の集計表「6枚つづり」の一部
滋賀県連・民商の集計表「6枚つづり」の一部

開業融資を実現=滋賀・長浜民商

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 自主記帳・自主計算を力に融資を獲得した長浜民商青年部の寺畑勇一部長の手記を紹介します。
 長浜民商会員で板金業の父の下で働きながら、板金を学べる学校に通い技術を身に付けました。
 独立開業したら民商に入会し、自主申告をして建設業許可を取得し、大きな仕事を受けられるようになりたい-。そんな希望を持ってきました。
 2010年6月に独立開業。初めての確定申告は「6枚つづり」で自主計算しました。確定申告から半年後、倉庫兼工場の建設資材やトラック、機械の購入費用のため、日本政策金融公庫に500万円の開業資金を申し込みました。
 申し込みに必要な書類は「6枚つづり」の収支計算書を基にすぐに記入することができました。
 ちょうど大きな工事を受注していたので事業の将来性を公庫にアピールしました。その結果、融資を申し込んだ月の月末には、融資金額が無事振り込まれました。民商で学んだ自主記帳・自主計算が大いに役立ちました。
 モットーは「自分を安売りしない」。たとえ小さな工事でも、パソコンで見積書を作りお客さまに納得してもらいます。個人のお客さまの修繕から工場の板金工事まで丁寧にこなしています。
 これからも民商の仲間と学び合い、商売をどんどん伸ばしたいです。

 
全国商工新聞(2013年1月7日付)
 
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