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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第2837号 7月7日付
 
税金 徴税攻勢
 

640万円の納税義務消滅通知書」
福岡・八幡西民商会員 頑張ってよかった

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誠実な納税が認められ、八幡税務署から送られてきた「納税義務消滅通知書」
 福岡・八幡西民主商工会(民商)の田中聡さん(57・仮名)=塗装=はこのほど、8年分(95〜02年)の滞納税金640万円の「納税義務消滅通知書」を八幡税務署から受け取りました。05年に認定された「滞納処分の停止」後、3年経過したため、規定(国税徴収法153条4項)により停止にかかわる税金が消滅したものです。
 03年以降の税金を優先的に納めながら、それ以前の分がすべて消滅したもので、民商では「多額の税金滞納があっても商売を続けられる実例だ。本人の頑張りが大きな成果を生んだ」と、滞納で困っている会員へ知らせ、早めに対応をするよう呼びかけています。
 田中さんが所得税・源泉税・消費税の滞納を余儀なくされたのは、消費税が5%に引き上げられた99年ごろから。毎月税務署に通い納税していても滞納の累積に追いつかず最高時は1000万円にもなりました。
 田中さんは民商に相談。税務署に実情をきちんと訴えました。単価が低下し、消費税が転嫁できず利益率が低下している状況を帳簿も示して詳しく説明し、無理をしない範囲で誠実に納めたいと申し入れました。応対した署員は「状況は分かった。以前の分はとりあえず保留し、03年分以降は滞納しないよう納税してほしい」と回答。
 03年分からは新たな滞納は発生せず05年3月、税務署は田中さんを誠実な納税者と認め、02年以前の滞納税金640万円の「滞納処分の停止」を行いました。
 「消滅通知書」を受け取り、田中さんは「ここ何年も必ず税務署の呼び出しには必ず応じ、支払いは減額しても払ってきました。一時は廃業を考えましたが、頑張ってきてよかった」と話しています。

大きな成果
角谷啓一税理士

 継続している事業所の滞納処分の停止は非常に難しい事案です。
 田中さんの努力と誠意が認めさせた大きな成果です。納税者の努力が必要な措置なので後に続く人が一人でも多く出ることを期待します。
   
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