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地方税
給与差し押さえ予告を差し戻す
「鳥取中部ふるさと広域連合」
分割納付認めさせる 県連の気迫の交渉で実現
相談者Mさん「生きる勇気わいた」
 鳥取県民主商工会連合会(県連)は先ごろ、事務組合「鳥取中部ふるさと広域連合」(注)と交渉し、同組合から約100万円の給与差し押さえ予告を受けているMさんの事案を湯梨浜町に差し戻し、分割納付を認めさせました。

強引な滞納処分をおこなっている鳥取中部ふるさと広域連合(鳥取県倉吉市)
 鳥取県連と生協倉吉診療所が合同で開催した「税金・国保なんでも相談会」に、チラシを見たMさんが来たのは2月26日。国保税・固定資産税・住民税約100万円を滞納し、保険証は1カ月の短期保険証で、すでに期限が切れていました。
 Mさんは「月収は夫婦で約30万円あるが、引きこもりがちな子を含めて3人の子どもがおり、さまざまな事情から借金もある。数カ月前に広域連合から呼び出しをうけ、無理やり月々3万円から4万円の分割納付の約束をさせられた。とても払える金額ではなく、給与の差し押さえ予告も受けている。このままでは死ぬしかない」と涙ながらに相談。
 2月27日、Mさんと鳥取県連、地域の民主団体の仲間らが広域連合に出かけ「このままではこの一家は心中するしかない。人殺しの広域連合でいいのか」「広域連合の分割納付は有無を言わさず押し付けられたもの。とても払えない」と気迫の交渉をおこないました。
 広域連合税務課長は「それでは元の湯梨浜町に戻します。広域連合は滞納処分の役割ですから」とMさんの事案を同町に戻すことを約束。同町と再度交渉をおこなうことになりました。その後の交渉で、同町税務課長も実情を認め、月々5000円の分割納付、3カ月単位で国保を切り替えていくことに合意しました。
 Mさんは「国保証も手に入り、子どものこと、借金のこともなんとか解決していく勇気が出ました。相談できるところができてほんとうによかった」と語っています。

(注)鳥取中部ふるさと広域連合 98年4月1日設立。県から権限を移譲され、1市4町にかかわるごみ処理などのほか地方税の滞納整理事務もおこなう。04年度の国保料だけでも6000万円以上差し押さえるなど、強引な滞納処分をおこなっている。
 
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