むすび

 私たちは、銀行支援に30兆円の税金投入は何の道理もなく、景気対策にもならないものであり、撤回すること、中小業者・国民本位の景気対策として緊急に必要な6つの対策、そして、中小業者・国民の共同の力で今日の危機的な事態を打開する方向を提案しました。
 いま、中小業者・国民の多数は、日本の政治、経済が大きな転換期にあることを意識し、このまま突き進むことへの不安を高めています。
 とりわけ、税金のとり方と使われ方、金融の仕組みとあり方、あるいは地域経済の状態への関心をつよめています。
 そうした関心にこたえた、各地でのシンポジウムやさまざまな問題での住民投票などへの、はばひろい国民の討論と行動への参加を通して、急激な変化を好まないといわれてきた日本国民が、もはや抜本的な方向転換を支持する方向に変わりつつある時代だと考えます。
 国民が時代を動かしはじめたのです。
 私たちの緊急提言は、さしせまった対策に限定しています。しかし、抜本的な転換が緊急に必要な時代、そして、それが実現する方向への国民的共同の条件、可能性があるという情勢認識にたったものです。その可能性をくみつくす努力を大いにつよめる決意です。
 もちろん、私たちは、この提言の一つひとつに、かたくなにこだわるものではありません。
 各界のみなさんとの、現状を改善・打開する政策と行動の、共同の素材となることをねがって、緊急提言のむすびとします。