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社会保険料滞納問題で商工新聞記事示して交渉し、差し押さえ解除=東京・渋谷民商

「倒産覚悟」から事業再開

 社会保険料の滞納を理由に売掛金と預金口座を差し押さえられ、取引中止に追い込まれた東京都狛江市の岡田陽子さん(仮名)=通信関連。インターネットで見つけた渋谷民主商工会(民商)に入会、2016年12月6日、民商の仲間と一緒に年金事務所と交渉し、差し押さえを解除させました。「一時は倒産を覚悟したけれど、民商の仲間と出会って事業を継続させる勇気が湧いた」と笑顔を見せています。

 「私一人では絶対に無理でした。立て直しの機会を与えていただいたので、社員と一緒に新たな気持ちで進んでいきたいと思っています」。岡田さんは一緒に年金事務所に出向いた齊藤学副会長=社会保険労務士=に感謝の気持ちをメールで伝えました。

年末乗り越えて新たな気持ちで
 差し押さえが解除されてから売掛金が入金され、滞っていた社員への給料を払い、社会保険料の滞納分も一部を納めることができました。厳しい年末を乗り越えた岡田さんは新たな気持ちで再出発しています。
 6年前、亡くなった先代の社長から事業を引き継ぎ、5人の社員と力を合わせて売り上げを伸ばそうとしました。しかし、競争が激しく単価はたたかれ、2年ほど前から資金繰りが悪化。毎月90万円を超える社会保険料の負担が重くのしかかりました。担当者は「納めないのはおたくの会社だけですよ」と納付を求め、詰め寄るばかりでした。
 年金事務所の追及に耐えきれなくなった岡田さんは2016年5月、日本政策金融公庫から400万円を借りて滞納分の社会保険料を納付しました。
 6月になって予期せぬ問題が発生し、9月まで全く仕事をすることができない事態に。9月になって再度、年金事務所に出向き、事情を話しましたが、担当者は「納めないあなたが悪い」と責め、「3カ月分の保険料と延滞金を合わせて170万円を納付しなければ売掛金を差し押さえる。どこからか借りられるでしょう」と平然と言い放ちました。
 年金事務所は11月9日から4回にわたって取引先2社の売掛金と二つの預金口座の差し押さえを強行。メーンの取引先からは取引停止の連絡が入りました。

ネットで民商を見つけて訪問し
 インターネットで渋谷民商を見つけた岡田さんは11月24日、民商の事務所を訪ね、齊藤副会長らに相談。「11月分の給料を社員に払えていない。従業員の仕事先が見つかれば会社を閉めてもいいと思っています。でも、差し押さえられたままでは悔しくて…」。民商の仲間はその思いをしっかり受け止め、12月6日、岡田さんと一緒に年金事務所に出向いて交渉。担当者は初め「同席は認められない」「約束をやぶったから差し押さえた」と強権的な姿勢でしたが、齊藤副会長が差し押さえを解除させた記事を載せた商工新聞や「画一的に実施するのではなく、滞納者の個々の状況を踏まえた上で…」(日本年金機構滞納処分等実施規定)などを示すと態度を軟化させました。「売掛金を差し押さえて取引停止に追い込んだ。売掛金の中には社員の給与が含まれている。給与は差し押さえが制限されていることを知っているのか」と一歩も引かない追及に、担当者は差し押さえ解除を約束。「差押解除通知書」が送られてきました。
 岡田さんは「もし民商の皆さんに相談していなかったら…。勇気を与えてくれたことに応え、取引を再開させるために元請け企業に働きかけて事業を続けたい」と元気を取り戻しています。

全国商工新聞(2017年1月9日付)
 

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