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  トップページ > 国保・年金のページ > 国民健康保険 > 全国商工新聞 第2909号 1月11日付
 
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国保料引き下げを目指し10万人署名

 熊本民主商工会(民商)は昨年11月、県内一高い熊本市の国保料を引き下げさせようと、「熊本市の国保をよくする会(よくする会)」を結成。市民の1割に当たる10万人分を目標に署名活動に動き始めています。

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熊本市の国保の現状を報告する共産党の那須円市議会議員

 「5人家族で年収300万円台なのに、国保料は50万円以上です。国保料を払うために働いているわけじゃない。会員の多くも『払えない』と訴えています」と話すのは、熊本民商副会長の梶原敏明さん=菓子製造・販売。
 熊本市の1人当たりの国保料は9万1457円と、県内一番の高さ。県内14市の平均7万3052円や、2番目の合志市の7万9540円と比較しても、際立っています。
 同市は94年から02年度まで一般会計から国保会計への繰り入れをほとんど行わず、国保会計の累積赤字は約61億円に。その赤字分を上乗せしていることが高すぎる国保料の原因になっています。
 「これまでも、改善を求め市と交渉してきましたが変化を作り出せなかった」と話す梶原さん。転機になったのが、福岡市での2年連続引き下げ実現を伝える「全国商工新聞」(09年6月29日号)でした。理事会などで「もっと市民を巻き込んだ、大きな運動が必要」という意見が出るようになったといいます。
 民商元会長の萩野次男さん=建築=は「熊本は今、仕事がありません。県民所得は全国第39位です。飲食店の会員には、1日のお客さんが1人という例もあり、高い国保料は払えません。引き下げは待ったなし。今こそやろうと話し合っています」と語ります。

福岡市の成果に学ぶ学習会開き
 09年10月には、「運動の成果を学ぼう」と、福岡から講師を招いて学習会を開催。国保会計の現状などを詳しく伝え、市民の共感を得たことが署名成功につながったことなどを学び、「よくする会」を立ち上げる方針を固めました。
 11月にも学習会を開き、36人の参加がありました。熊本市の国保加入者の8割が年収200万円以下で滞納率が約15%に上っている実態を指摘。一般会計からの繰入金を現在の1世帯当たり7368円から、政令市の平均額2万199円に増やせば国保料引き下げも赤字の解消もできることを学びました。
 参加者全員で正式に「よくする会」を発足させ他団体に参加を呼びかけること、市民の1割を超す10万人の署名運動に取り組むことなどを確認しました。
 学習会に参加したTさん=理美容=は「払わなくてはいけないと思い払っていたが、異常な高さにびっくりした。どんどん署名を集めよう」と発言するなど熱気にあふれました。
 梶原さんは「11月には市長選挙があります。市民の1割を超す署名で、全候補者が国保料引き下げを公約に掲げる大きな世論をつくっていきたい」と、要求実現への強い決意を語っていました。

   
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