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トップページ > 金融のページ > 融資制度 > 全国商工新聞 第2856号 11月24日付

 
金融 融資制度
 

原材料高騰緊急保証 絶対借りるぞ

対策本部設置し相談会=大阪・福島民商

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 618業種に対象が広がった「原材料価格高騰対策緊急保証」(セーフティーネット5号)の認定を受けようと自治体への相談・申請が殺到しています。大阪・福島民主商工会(民商)は融資を実現しようと、「貸し渋り貸しはがし対策本部」を設置。「緊急保証」について大量宣伝するとともに「特別金融相談会」を開き、認定の受け方や保証協会との面接の心構え、書類の書き方などを学び合いながら「何としても融資をかちとるぞ」との意気込みで運動を強めています。

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連日、融資希望者が列をつくっている大阪市の相談窓口
連日600人が
 「緊急保証」の受け付けが10月31日から始まり、大阪市では連日、600人ほどが認定の相談に訪れています。同市では「緊急保証」に対応して「緊急対策資金融資」の制度融資が活用できます(別表)。
 ところが、緊急融資を受けるには自治体の認定や保証協会の保証を受ける必要があり、制度から排除される中小業者も出てきます。
 民商では「困難な相談に乗るのが民商」と奮闘。「公的融資制度を民商で活用しましょう」と呼びかけたニュース2万6500枚を新聞に折り込み、「金融の相談は民商へ」と宣伝カーを連日運行し、2000通のダイレクトメールの発送を開始しました。

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年が越せない
 運動の先頭に立っているのが、対策本部長のIさん=水産仲卸。指定業種の拡大で対象となり、受け付けの初日に申請、6時間待ってようやく認定を受けました。「売り上げは昨年比11%以上の減。融資が受けられなければ資金が回らず、年末は越せない。民商の仲間のためにも自分にできることはなんでもやる」とIさんは決意しています。
 民商では11月に入ってから週2回、昼と夜に特別金融相談会を開催。11日の相談会には、Iさんをはじめ緊急保証の申し込みや日本政策金融公庫(旧国金、以下政策公庫)からの借り入れを進めている人など7人が集まり、融資実現のための知恵と工夫を出し合いました。
 Iさんは認定を受けるのに時間がかかることを紹介。4日に大阪市信用保証協会に緊急融資を申し込んだところ、「既存の融資の条件変更をしているので厳しい」と言われ、“受け付け渋り”とも取れる対応だったことを話しました。
 どうにか申請書を提出し、面接・審査を待っているIさん。「受け付け段階でなぜ、そんなことを言うのか。今回の緊急保証は既存の借り入れとは別枠のはず。融資が実現するまで絶対にあきらめない」と強調します。

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融資を実現するために知恵と工夫を出し合った福島民商の特別金融相談会
熱意伝えて
 Uさんは年内に北新地でショットバーをオープンさせるため、500万円の開業資金を政策公庫に申し込みましたが、10月29日に「応じられない」との通知を受け取りました。
 その後4回、足を運んで説明を受けましたが、「納得できない」と再度減額して融資を申し込むことに。「それを聞いた政策公庫の課長は、熱意は分かったけど、今は融資はできない。開業して3カ月間、公共料金をきちんと払って5万円ずつでも積み立ててくれれば、応援すると言われた」とUさん。「あきらめずに何度でも行くことが大事」との話に参加者は大きくうなずきました。
 相談会の翌日、再申し込みの面接を受けたUさんは「店を一度見に行く」との返事をもらい、実現に向けて大きく前進させました。
 Uさんの事例を通して、融資獲得には公共料金を遅れずに払っていること、毎月の積み立てが審査では返済能力があると判断されることも明らかになりました。
 アジア料理店を経営するAさんは2号店をオープンさせるために融資を必要としています。売り上げが昨年より3%減になっていることから「緊急保証」の対象に。つなぎ資金ではなく、前向きに経営を伸ばそうとしていることが審査では評価されるといいます。「緊急融資は低利で、保証料の半額を市が負担するので魅力的。だけど審査に時間がかかるのが困る」というAさん。政策公庫からの借り入れも含めて検討することにしました。

私もチャレンジ
 ポスティングされたニュースを見たという居酒屋経営の男性(41)も参加。「制度融資というものを知らなかったし、どうすれば借りられるのかも分からなかったが、きょうの話がとても参考になった。私も制度融資にチャレンジしたい」と意欲的です。
 相談会では、認定や緊急融資の申込書の書き方についても話し合いました。すでに申込書を作成したIさんは「緊急融資の申込書は一人ではできない。会外の業者は、それであきらめてしまう人も多いと思う。緊急融資を受けたいと思っている人はぜひ、民商に入会してもらって一緒に要求を実現させたい」と話しています。
 
     
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