ダンス裁判/検察が上告 弁護団が抗議声明
客に無許可でダンスをさせたとして風営法違反に問われたダンスクラブ「NOON(ヌーン)」の元経営者、金光正年さん(兵庫・西宮民商会員)を無罪とした大阪高裁判決を不服とし、大阪高検は2月4日、最高裁に上告しました。弁護団は「金光さんを被告席にしばり付ける上告に強く抗議する」との声明を発表しました。
金光さんは12年4月、「許可なく客にダンスをさせ、飲食をさせた」として逮捕・起訴されました。
大阪高裁は1月21日、「性風俗の乱れにつながるような営業形態ではなかった」とした一審判決を支持。さらに、ダンスが多様化していることにも触れ、1審に続き、無罪を言い渡していました。
弁護団は抗議声明で、政府が閣議決定した風営法改正案が、ダンスを指標とする営業規制を撤廃する内容であることにも触れ、「検察官はすでに死に体となったダンス営業規制により、なおも金光氏を罪に問おうとしている。もはや何の正当性もない上告であることはだれの目にも明らか」と抗議。最高裁が「金光氏が無罪であることをはっきりと宣言し、時代遅れの風営法に引導を渡すべきである」と求めています。
全国商工新聞(2015年2月23日付)
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