民商がネット放送 ライブ中継「笑ばい商売」=香川・善通寺
経営を応援する新たな試み
左から森江会長、岩崎さん、篠原さん
インターネットを使った生放送番組で商売、地域、民商の魅力を発信-。香川・善通寺民主商工会(民商)はユーストリームで「笑ばい商売」と銘打ったライブ中継をスタート(毎月最終水曜日午後7時30分〜)。「地域で頑張る商売人の姿を伝えて、経営を応援する民商をアピールしよう」という新たな試みです。
「仮設住宅で美容室を再開。温もりある憩いの場に、か。被災地・福島の民商会員も頑張ってますね」
モニターには東日本大震災から1年の被災地の今を追った全国商工新聞(3月12日号)が大写しに。「1カ月ぶりにお会いします『笑ばい商売』。民商事務所からきょうも1時間の生放送を始めていきます」と司会の森江一彰会長=米穀=があいさつし、午後7時半に3月21日の本番がスタートしました。
番組は3部構成。(1)会員中心に地元で頑張る中小業者の紹介(2)医療生協の協力を得ての健康アドバイス(3)地域のイベント、会員のサービスなどの告知-です。
今回の頑張る業者は「いわさきうどん」を営む岩崎勝義さんで、わらびもちでも有名な創業63年の老舗。テレビなどでも度々紹介される人気店です。
民商役員の篠原由子さん=鉄工=が聞き手となりインタビュー。お店の様子や麺とだしの仕込み風景などの画像を織り交ぜながら商売のこだわりを語りました。
篠原「本当においしいうどんですよね。作り方の特徴や売れ筋メニューは何ですか」
岩崎「引き立て、打ち立て、上がり立ての三原則にこだわっています。釜揚げがお勧め。昔ながらの作り方を守っているから、うどんがキュッとしまってコシのあるのど越しの良さが人気です」
視聴者とも交流 双方向が魅力的
ユーストリームの特徴は、生放送ならではの双方向型コミュニケーション。番組を見ている視聴者から「うちから近いですね」「釜揚げ、食べたーい」「行きます」など、ツイッターによる書き込みが次々と。
森江会長が「『食べに行きたい』と書き込みが入りましたよ」とモニターを見ながら紹介すると、岩崎さんは「ありがたいことです。地元のお客さんに愛される店作りを続けたい」と笑顔で応えました。
まずは挑戦を PCとビデオカメラで誰でも―善通寺民商役員の思い
カメラやパソコンを準備し生放送に備える塩田副会長(中央)ら
「笑ばい商売」の生放送を支えるのは共同ビデオ制作株式会社の代表取締役で社長の塩田康広さん。民商では副会長を務めています。営業用のカメラ3台など機材を持ち込んで準備から放送までサポートしています。
「パソコンとビデオカメラ、インターネットの環境があれば誰でも、簡単に生放送ができる。カメラ内蔵のパソコンもありますし、スマートフォンでもOK。大切なのは初めの一歩を踏み出すこと」とアドバイス。動画ならではのライブ感、一体感、速報力の可能性を指摘し、「民商まつりや経営交流会など多くの人に実感してもらいたい民商の魅力を生放送するなど、大いに工夫したい」と語ります。
自身もフェイスブックやブログによる情報発信で人脈を広げ新規顧客を獲得している森江会長は強調します。「大好きな商売を続けていくために、経営に強い民商をつくりたい。民商の新たな魅力づくりにつながれば」
ユーストリームとは
インターネットを通じて動画や音声を配信するサービス。多数の視聴者に向けて音声付動画を手軽に生中継で配信できる。ツイッターとの連動で、ライブ映像を見ながら視聴者が意見を投稿することもできる。また録画やハイライト機能もあり、ホームページ上に張り付けることでいつでも視聴できる。「笑ばい商売」も善通寺民商ホームページから視聴可。
全国商工新聞(2012年4月16日付)
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