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  トップページ > 経営のページ > 経営 > 全国商工新聞 第2944号 9月27日付
 
経営
 

就業体験 民商会員が学生受け入れ(下)=実践的研修に達成感


埼玉・大宮民商(株)吉田フロアー

「現場経験生かして」―地域密着の介護示した取締役
 「中小企業もたくさん良い会社があるのに、それを知る場が少ないことが残念」と話すのは、駒沢大学3年のKさんです。
 埼玉・大宮民主商工会の吉田章さん(株式会社吉田フロアー代表取締役)が経営する認知症対応型共同生活介護施設「グループホーム楽しいわが家」で8月9〜13日の間、研修しました。
 福祉関連機器のメーカーに就職を希望し、現場を経験したいと参加。「良い男だね〜」「あはは、ありがとう」と入居者とスタッフの間で交わされる会話や、地域に密着した明るい雰囲気に驚きました。食事の介助や話し相手、掃除などを体験する中で、徐々に表情が分かるように。「話しかけてくれてるのかな、楽しいのかな、と感じるようになりました。入居者が楽しければうれしい」と実感。介護をもっと身近に感じられるようにしたいという思いも強くなりました。
 「直接社長と話すことができ、風通しがいいことも中小企業の魅力だと思います」。
 インターンシップを通じて中小企業の存在や良さを感じたKさんは、業者と知り合える機会を増やせたらと話します。
 吉田取締役は「今後の体制を考えると若い力が必要。後継者ができれば廃業しなくてもいいケースはたくさんある」と指摘。介護が日本経済の主力になると話し、「おじいやおばあがもっと暮らしやすくなるよう、この経験を生かしてほしい」とエールを送りました。

埼玉・川越民商(株)アート設計事務所

「表現し、伝える力を」―企画立案を経験させた代表取締役
 「川越に中国の観光客を誘致して、町の活性化を図るには…」。駒沢大学3年のJさんは8月24日、株式会社アート設計事務所(埼玉・川越民主商工会)の社員や関係者に向け、1週間かけて練った企画を発表しました。資料には企画意図、内容、ターゲット、収支報告などが盛り込まれ、実際のプレゼンテーションのような雰囲気です。
 「こんな実践的な研修ができると思わなかった。学校の勉強では経験できない」。建築設計・工事を手がける同社に8月17〜24日まで研修に入り、テーマ設定から企画立案、各種データ収集、資料作成、発表、HP作成まで一連の流れを体験。フォローを受けながらも、すべて1人で仕上げました。「大変だったけれど達成感があった。人前で自分の考えをはっきり伝える力もついたと思います」。
 「社員のみんなが家族みたい。社長と話す機会も多かった」というJさん。社員1人ひとりの持つ力を発揮させる経営配慮がなされている同社に驚きました。
 代表取締役の菊池大輔さんは「就職をめぐる激しい競争環境のもと、力がないと受け入れられない。自分の力で企画をまとめ、表現し、伝える力をつけてもらいたかった」とプレゼンの狙いを明かします。
 企画に地域経済の活性化策を盛り込み、町の再生も考えるよう指示しました。「学生との交流を通じ、自分たちの仕事や意義を見つめ直す機会になる」と、インターンシップを行う意味を語っていました。

   
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