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  トップページ > 経営のページ > 経営 > 全国商工新聞 第2943号 9月20日付
 
経営
 

就業体験 民商会員が学生受け入れ(中)=職人のこだわり、厳しさ学ぶ


神奈川・川崎中原民商 (有)柳沢精機

金属加工も体験させた柳沢治信専務
「労働の中身実感して」
 「職人の仕事へのこだわりと、中小企業の経営の大変さ、納期や単価の厳しさなどを目の当たりにしました」―神奈川・川崎中原民主商工会会員の有限会社柳沢精機で職場体験した駒沢大学3年生のFさんは話します。
 現場で働く職人を見てみたいとの思いから精密金属部品製作を手がける柳沢精機を選択。父親が建築・設計を手がけていたこともあり、ものづくりは身近に感じていました。
 営業の付き添い、金属をヤスリで削る作業などを体験。60歳を超えたベテラン職人の仕事を手伝いました。「部品一つひとつに対するこだわりがすごい。精度を落とさずに、納期はしっかり守る。可能な限り最高のものを作ろうとする姿勢に、自分もこだわって仕事をしなければと感じました」。
 日本の産業、特に中小企業が軽視されて激減していることや下請けいじめ、また大企業が利益を上げれば景気が回復するという政府の姿勢などを知りました。
 「シャツ1枚で汗だくになって働く人もオフィスで働く人も、それぞれがプロフェッショナル。誇りを持って仕事をしている。ここで働くことで、労働の中身を実感してほしかった。若い人と一緒に働き、交流することに意義がある。インターンシップが広がればいいと思う」と取締役専務の柳沢治信さんは話します。

東京・文京民商 (有)小林久間吉商店

豆腐づくりを小林秀雄社長
「中小企業の姿知って」
 午前3時、豆腐屋を営む東京・文京民商の有限会社小林久間吉商店の朝が始まります。蒸気が噴き出す仕事場の中は30度を超え、立っているだけで汗が流れるほど。「手作りの現場がこんなに大変だなんて知らなかった」と話すのは、駒沢大学3年のKさんです。
 8月23〜27日まで、店の離れに泊り込みで取り組みました。「最初は本当にきつかったです。でも、休憩中に飲む麦茶や、仕事後に食べる朝ごはんのおにぎりが最高にうまかった」。
 汗をかきながら手伝って作った豆腐を食べたときは、ただただ感動したと言います。
 豆腐作り、機材の掃除、店番を体験し、経営理念などを座学で学んだ今野さん。「今までパソコンの前で仕事をしていたらお金を稼げると思っていた。でも実際はそんなものじゃない」と、働くことの大変さを実感。
 また社長の小林秀雄さんや従業員と話をする中で、政治や経済などに対するものの見方や視野の広さに驚いたといいます。
 「中小業者の本当の姿を知ってもらいたい」と話す小林社長。学生に豆腐作りを体験させ、自社の経営理念を語ってきました。また地域経済を支えているのも中小企業であると伝えています。
 「本当に先の見えない時代。しかし若い人が話を聞いて理解し、変わっていく姿を見ると、これまでやってきたことが間違っていなかったと確信できる」と力強く語っていました。

   
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