ドイツ・マイスター経営を視察(上)
兵庫県連60周年記念事業
ほんものの技術・技能育成
ミュンヘン手工業会議所で懇談(正面が事務局長のゼンパー博士)
兵庫県商工団体連合会(県連)・兵庫県中小商工業研究所は6月1日〜10日、ドイツへの視察旅行を行い、11人が参加しました。
ドイツ手工業中央連合をはじめミュンヘンとベルリンで手工業会議所や金属加工、自動車整備工場などを訪問し、学習と交流を深めました。
ドイツではハンドベルク(手工業)分野において事業を起こすにはマイスターをはじめとする必須の資格制度があり、これを各地の手工業会議所(53カ所)が統括しています。
ドイツ手工業中央連合では、事務総長から手工業とドイツ経済をめぐる状況などの説明を受け、手工業会議所、職業能力センターなどでは、人材育成・職業教育制度についての説明や実習室・設備などを視察しました。
視察団の団長を務めた近藤義晴神戸外大名誉教授(兵庫県中小商工業研究所所長)は、こうしたドイツの業者組織が、若年者の能力育成・後継者育成、メンバー企業に対する経営支援、能力向上支援を実施。州政府や連邦政府、さらにはEUに対する積極的な政策提案を行い、EU小企業憲章具体化の担い手にもなっている‐などの特徴を指摘しています。
参加した兵庫県連副会長の土谷洋男さん=印刷=は「歴史的に総合的な技術・技能を法律でも守り、育成する仕組みが業者団体に根付いており、人と物、環境を大事にする考え方だ。それが品質を守り、新たな開業も生み出す支えになっているのではないか」と感想を語っています。
【主な訪問先】
ドイツ手工業中央連合
ベルリンの手工業会議所
ベルリン職業能力センター
ミュンヘン手工業会議所
ミュンヘン商工会議所
建築木工資材の卸商
街灯製造の工芸金属加工企業
パン・菓子の製造・販売企業
電車部品の下請金属加工企業
フェンス等工芸金属加工企業
自動車整備・修理工場
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