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  トップページ > 平和・民主主義のページ > 核兵器廃絶 > 全国商工新聞 第3169号5月25日付
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核兵器廃絶
 

核兵器全面禁止へ NTP再検討会議交渉開始を

 全国商工団体連合会(全商連)も加盟する原水爆禁止日本協議会(日本原水協)は、4月27日から5月22日までニューヨークの国連本部で開かれた第9回NPT(核不拡散条約)再検討会議に1058人の代表団を送りました。全商連からは岡崎民人事務局長(代表団共同代表)、今井誠常任理事、全商連婦人部協議会(全婦協)の塚田豊子会計が参加。「核兵器全面禁止アピール」633万人分の署名を国連に提出し、パレードや各国政府代表への要請、国際シンポジウム、NPT会議の傍聴、署名など多彩な行動を展開しました。

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国連本部前のハマーショルド広場前で「核兵器全面禁止の署名」を提出する代表団

 26日は、マンハッタン各地での署名行動に続き、核兵器のない世界のための国際行動デーを開催。会場のユニオン・スクエアには、アメリカ各地からの参加者をはじめ、ドイツ、イタリア、フランス、韓国など世界の人々が、工夫をこらした服装やプラカード、フラッグを持って参加しました。舞台からの被爆者の訴えに、多くの人が耳を傾け、核兵器の非人道性を学び決意を新たにしました。
 その後、広島で被爆し現在カナダに住むセツコ・サーローさんら被爆者を先頭に、国連本部まで約4キロをパレード。「アボリッシュ・ニュークリア・ウエポン(核兵器を廃絶せよ)」「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」と書かれた大きな横断幕を掲げ、うちわ、法被、折り鶴、風船などのアピールグッズを持って、「核兵器をなくせ」の声をマンハッタンに響かせました。

「平和でこそ商売繁盛」英文の横断幕掲げ行進

Photo核兵器のない世界を求める横断幕を手にする(左から)兵庫県連の土谷洋男副会長、全商連の岡崎事務局長、山口民商の中野雅美会長、全婦協の塚田会計

 全商連の岡崎事務局長も先頭で「核兵器のない世界を。平和でこそ商売繁盛」と書かれた横断幕を掲げ、パレード。各地の民主商工会(民商)、県連の代表も多数参加しました。
 国連本部前のハマーショルド広場で行われた署名提出では、松井一實広島市長ら代表団共同代表が、積み上げられた署名の前に立ち、633万6025人と書かれた横断幕を掲げました。
 提出にあたって日本原水協の高草木博代表理事(代表団共同代表)は、目録の一部を読み上げ「署名の趣旨である核兵器全面禁止の交渉開始を必ず全加盟国に伝えてほしい」と訴えました。アンゲラ・ケイン上級代表は「国連を代表し、署名をされた一人ひとりの方に心から感謝します。再検討会議の代表が皆さんのメッセージを心に受け止め、核軍備撤廃の努力で皆さんと力を合わせることを望みます」と発言。タウス・フェルキー大使は「市民社会からの署名は核兵器廃絶という共通の目標に真に貢献するもの」と署名の力に期待する発言をしました。
 27日に開会したNPT再検討会議では、冒頭にパン・ギムン国連事務総長のメッセージが代読されました。「すべての(NPT)締結国に市民社会グループとの関わりを深めるよう促したい。われわれは何年もの間、軍縮を擁護し、かくも多くのことを行ってきた多くの団体に感謝する。この事業への彼らの原則的な努力に、全面的な支持を誓いたい」と、核兵器廃絶の明確な道筋を示すべきとのメッセージが伝えられました。

交渉開始を各国に要請 被爆者自ら実相伝える

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ニューヨークのマンハッタンで被爆者を先頭に核兵器のない世界を求めてパレードする参加者

 代表団は28日から、核兵器全面禁止の交渉開始を求めてニュージーランド、メキシコなど各国代表部への要請を行いました。日本政府代表部への要請には全商連の岡崎事務局長らが参加。対応した佐野利男特命全権大使に、唯一の被爆国として交渉開始のイニシアチブを発揮するよう強く求めました。
 また、日本からの参加者は、マンハッタンの繁華街、公園などで署名を広げました。クーパーユニオン大学前の署名行動では「プリーズサイン・ノーニュークス」の呼び掛けに学生たちが足を止め、250人の署名が集まりました。
 全婦協を代表して参加した塚田さん=自動車販売・修理=は、おそろいのピンクの法被を着て、大阪の婦人部員が集めた千羽鶴を配りながら署名行動をしました。「核兵器なくせの全国の部員の気持ちを伝えたい」と話しました。
 国際平和地球会議や国際シンポジウム、女性の交流会なども開かれ、長崎で被爆した谷口稜曄さんら被爆者がその実相を伝えました。元・国連軍縮問題上級代表のセルジオ・ドゥアルテ氏は「共同して目標実現のために努力する」ことの大切さを話すなど、国際連帯を強める取り組みも行われました。
 NPT再検討会議は22日の閉会・合意文書の作成に向け、締結国の議論が行われます。

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社会は動かせる 核廃絶もきっと=神奈川県青協・長岡真也さん

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核兵器廃絶の署名を呼び掛ける横断幕を持つ代表団(左から3人目が長岡さん)

 人生で後悔しないように、自分のやりたいことをやる。そう思ってNPT(核不拡散条約)再検討会議への参加を決意しました。
 出発当日まで「核兵器全面禁止」を求める署名活動を続けました。最後の1週間で50人近く増やして360人分ほど自分で集めることができました。
 署名やカンパに協力してくれた一人ひとりが連帯し協力することで、大きなうねりとなり、社会を動かすことだってできるのです。
 戦後70年たった今日、世界で唯一核兵器を使われた国、福島原発事故でいまだに多くの方々が帰れない現実がある国であることをあらためて再認識するべきだと思うのです。
 私たちの大切な約633万人分の署名は確かに国連およびNPT代表へ託されました。
 この思いの詰まった署名をどうにか生かしてほしい、切実にそう願います。
 核兵器の廃絶は全世界共通のテーマであることは、現地にいるアメリカ人も理解していると感じました。
 いまだに多くの方々が原爆の後遺症に苦しみ、忘れられない悲劇を経験した日本人にとって、これは伝えなければならない、伝える義務があるといえます。今後も平和と核兵器廃絶のため、行動し続ける覚悟です。

全国商工新聞(2015年5月25日付)
 
   

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