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  トップページ > 業種のページ > 製造・小売 > 全国商工新聞 第2793号 8月6日付
業種 製造・小売り
 
低単価に揺れる町工場 東京・大田区
A原材料の高騰
急激な値上がりに悲鳴 仕事量の減とダブルパンチ
原材料の値上げが経営を直撃し、在庫もつくれないと声を上げる栄子さん
 区内で40年間、工場を経営する雪谷民主商工会(民商)の柿ノ迫國夫さん(65)と妻・栄子さん(60)は、下がり続ける単価に悲鳴を上げています。主に計測器関係の部品を加工しています。若手の従業員2人が働き、栄子さんは大病をした國夫さんに代わって工場を切り盛りしています。
  1時間当たりの単価は旋盤やフライスなど材料によって違いはあるものの、およそ2000円〜2500円。「この10年間で見ると1〜2割は下がっている」と栄子さんは言います。追い討ちをかけたのが、原材料の高騰です。原油値上がりの影響を受け、資材が高騰。値上げ分を製品価格に転嫁できずに経営を直撃しています。
  原材料の単価を比較してみると、主力商品に使うステンレス(SUS603)の単価は04年4月、1キロあたり750円だったのが07年6月には1200円に上がりました。
  とりわけ、今年に入ってからの値上がりは急激。我慢は限界に達しました。「単価を引き上げてもらえなければやっていけない」と親会社に主力商品のセット価格を1万7000円から1万8500円に引き上げることを要求しました。本来、この商品は1セット2万円で請けていましたが、5年前、親会社が「不況で大変だから」と単価を引き下げ、やむを得ず受け入れたものです。
  「親会社とは20年来の取引。うちの仕事は親会社の外注の3割を占める。単価を引き下げた経過もあるし、これまで短納期に応え、全額手形での支払いを考えると、うちをそう簡単には切れない」と栄子さんは強い姿勢で臨みました。
  交渉の結果、親会社は750円引き上げると言ってきましたが、栄子さんは粘って1000円引き上げさせました。
  「ほかの加工単価はそのまま。いまは短納期なので、在庫が必要だけど、材料代が高いと在庫がつくれない。同業者も困っている。取引先への単価引き上げは要求できず、嫌ならほかに回すと言われる。国や行政はこうした実態を調べて、何らかの手立てを取るべき」と批判します。
  同民商の吉岡弘史さん(66)=機械加工=も頭を抱える一人。2次下請けで15社ほどと取引をし、材料は取引先からの持ち込みでした。ところが、原材料の高騰で、10社からはほとんど仕事が入らなくなり、残ったのは吉岡さんが材料をそろえる仕事だけでした。「ステンレス、アルミ、鉄などの材料が昨年あたりから3回ほど値上がりした。ニッケル1本(1・5メートル)の値段は約10万円。使うのはその一部で後は在庫になってしまう。請けた仕事の加工賃が8万円。これじゃ、利益が出ない。仕事量が減った上に材料代の値上げでダブルパンチ。材料代が引き下がる気配はないし、なんとかしてほしい」と訴えています。
 

 
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