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都議選の大争点
築地で市場再整備を 食の安全・文化守りたい
1日の来場者は、数万人とも言われる場内市場
豊洲市場への移転か、築地市場での再整備かー。東京都の小池百合子知事は、６月１日の都議会で、築地市場の豊洲移転計画について「かつての都知事が市場業者や都民に約束し、都議会が付帯決議した『無害化』はできない」と陳謝しました。市場関係者は「無害化ができないのなら移転の前提は崩れた」「移転を中止し築地市場の再整備をすべきだ」と要求。７月２日投開票の都議選では、９条改憲を公言する安倍内閣の暴走ストップとともに、築地移転問題が重大争点になっています。市場関係者や築地に通う業者に思いを聞きました。
豊洲移転やめての声多数
＝築地市場内カレー店「中栄」 円地 政広さん
「都にはだまされ続けた」と怒る円地さん
築地市場内では物販店や飲食店約１４０店が営業します。飲食店３９店が加盟する「魚河岸横丁」で「早く、安く、うまい」が売りのカレー店「中栄」を営む４代目社長の円地政広さん。築地開場の１９３５年以来、一分一秒を争う忙しい市場関係者から愛されてきました。
移転問題について、組合員へ緊急アンケートを実施（４月１１日）。「早く移転したい」（１店舗）、「土壌対策などの改善・改修が完了したら移転に同意する」（７）、「移転中止を求める」（３０）、「無回答」（１）。移転中止を求める声が多数でした。円地さんは「東京都にはだまされっ放しで、もう信用できないというのが正直な気持ち」と話します。豊洲移転に関わって、基準の４万３０００倍のベンゼンや８６０倍のシアンが検出されるなど汚染状況が判明。しかし、東京都は「汚染は完璧に封じ込める」「環境基準以下に浄化する」と約束し、反対を押し切ってきたと振り返ります。
ところが、共産党都議団の調査でずさんな土壌汚染対策が明らかに。
「汚染対策はできていない。盛り土もなしで約束違反のオンパレード。納得させられた前提条件が崩れたんだから、民間同士なら、白紙撤回、損害賠償もの」と憤ります。
「食の安全を守るという立場に立てば豊洲移転はありえない。築地問題を政争の具にはしてほしくないが、残念ながらそうなっていない。自公は豊洲推進、都民ファーストは態度を明らかにしていない。築地再整備で一貫しているのは、共産党だけ。議席を増やし都政で大きな影響力をもてるような勢力を築いてほしい」と期待を寄せます。
（カレー店中栄 TEL：０３―３５４１―８７４９ 平日朝５〜１４時まで営業）
全国商工新聞（2017年6月19日付）
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